大腸肛門骨盤底スペシャル の目次

Home.
1.なぜ、大腸・肛門・骨盤底の疾患に特化したホームページを作ろうとしたのか?
2. 大腸ポリープがありますよ、といわれたら
3. 大腸という言葉を使えば
4.大腸癌の話
5.22歳女性の肛門癌
6. 大腸癌の危険率、そして、検診の確認の甘い罠
7. 直腸カルチノイド
8. 直腸カルチノイドの怪
9. 潰瘍性大腸炎と大腸癌
10. クローン病
11.虚血性大腸炎
12.薬剤性腸炎
13.抗生物質による偽膜性腸炎
14.アメーバ腸炎
15.O-157腸炎
16.トラベラーズ腸炎(旅行者腸炎)
17.ノロウイルス腸炎
18.MRSA腸炎
19.骨盤炎、ダグラス窩膿瘍
20.放射線性腸炎
21.恐るべし、放射線治療後の膀胱
22.閉塞性腸炎
23.腸閉塞と例え話、あるいは、例え話の閉塞状況
24.急性虫垂炎の24歳の女性
25.シマウマのような12歳の少女の虫垂炎
26.
卵巣がんのダグラス氏窩転移

27.過敏性大腸症
28.偽性腸閉塞症
29.慢性便秘
30.巨大結腸症とS状結腸過長症
31.肛門病スペシャル
32.肛門病スペシャルの名にふさわしい、ザ裂肛
33.内痔核 その対称性の乱れの話
34.痔と直腸癌
35.内痔核の話を続けましょう
36.痔と直腸癌 痔という病気
37.直腸異物
38.肛門管の話を続けましょう
39.内痔核の分類 Goligher分類
40.骨盤底筋群ということばが好きな理由
41.陰部神経のドグマ
42.陰部神経の新しい検査法の開発には理由がある
43.陰部神経潜時測定で何がわかったのか
44.肛門を評価する(1)マノメトリーという准基本検査の罠
45.肛門を評価する(2)デフェコグラフィー
 Defecography 排便造影)について

46.肛門の“8の字ダンス”
47.ポリープをとってほしかった
48.大腸ポリープに対する切除法 blood patch EMRという方法
49.別稿 大腸ポリープに対する安全な新しいポリペクトミー(EMR)の方法  ブラッドパッチEMR (blood patch EMR)の紹介
50.診療の秘訣 ブラッドパッチEMR
51.打撃フォームを変えるにも等しいこと
52.クリニック
53.
54.消化器外科医の実力
55.セカンドオピニオン ブルース
56.セカンドオピニオン 異聞
57.不信感という、時代のキーワード
58.そう説明してくれればわかります
59.セカンドオピニオン 異聞 裏の裏
60.終わりにー 文系のための医学誌
61.
62.そのほかの疾患:包茎は手術するべきか、受けるべきか。わたしの裏技手術
63.太ることと大腸癌
64.便潜血反応検査が陽性だったのですね
65.ものには旬というものがある

66.直腸癌は疫学的に異なるカテゴリーに属する
67. 大腸癌の原因は肉食???本当に本当?
68.盲腸ポート
68.盲腸ポート
69. 最善を尽くしましょうと請け負っていた外科医が
70. 病気が顔を変える

71. 女性と肛門
(外リンク)
72. 女性と肛門病
73.妊娠と肛門
74. 女性と大腸
75. 女性と大腸癌
76. 女性と直腸癌
77. 女性と肛門癌
78. 女性と便秘
79. 女性と腹痛
80. 女性と大腸内視鏡検査

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The web 大腸・肛門・骨盤底疾患スペシャル 41

【陰部神経のドグマ】

陰部神経について、話をしましょう。

陰部神経は、pudendal nerve です。

しかし、これでは、陰部神経の説明をしたことになりませんね。

ただ、英語に言い換えただけです。

もっとも、世の中の説明には、意外と、こういうのが多いのですね。ただ、言い換えているだけ、ということが。

もちろん、ヴィトゲンシュタイン流にいえば、それが、言語の限界なのかもしれませんし、言語の正確さの保障内なのかもしれませんが、とにかく、普通に考えれば、何の意味もない言い換えに過ぎませんね。

でも、言い換えとはいっても、世界を牛耳っている言葉への言い換えですと、不思議と、それで説明されたような気になってしまうのは、これは、時代を超えた魔術のようなものなのかもしれませんね。気をつけないといけません。

陰部神経とは、実は、いわゆる「陰部神経」なのです。

少し、このままで、説明を進めさせていただきますが、いわゆる「陰部神経」は、S2−4をその中枢として発し、恥骨直腸筋および外肛門括約筋等の骨盤底筋群を支配する神経のことなのです。で、これは、骨盤底筋群を支配する神経というわけで、骨盤底に関する疾患にとって最重要な神経なのですが、実は、解剖学書を紐解くと、こんな陰部神経というのは、存在しないのですね。

わたしも、陰部神経の専門家になり初めには、困りました。陰部神経という名前で、この神経を研究し始めたのに、解剖学書では、自分がイメージするような陰部神経がないのですから。

でも、実は、このようなことは、時々あるのですね。

余談ですが、肝臓移植を研究していた人たちが、かつて、肝血流の研究をするときに利用する動脈で臍動脈と呼んで研究していたものが、実は、解剖学的には、少し異なる名前であって、その研究者が肝臓移植の専門家ではない人の中でその実験の説明をしたときに、他の偉い人たちから、「そんな名前の動脈は存在しない」と、批判されたり、とか、結構、あることなのですね。

話を戻して、この、いわゆる陰部神経の枝が分枝・融合しながら、アルコック管を貫き、個人差をもってアルコック管のさまざまなレベルで枝分かれし、坐骨直腸窩に至り、坐骨結節の内側を走行し外肛門括約筋にいたる、という具合に、走行していくのですが、そして、その神経を陰部神経とよびたいのですが、そして、実際、日本でも英文世界でも、そう呼んでいるのですが、実は、それ全体を陰部神経とは解剖学的にはいわないのですね。特に、外科の世界で、外肛門括約筋へいたる直接の神経を陰部神経と呼びたいのですが、それは、正確には、別の名前になっているのです。

でも、肛門括約筋を研究している立場としては、まず、末梢の肛門括約筋ありきで、そこに至る神経を全部陰部神経と呼んで、議論しないことには、議論しにくいのですね。そこで、なんとなく、細かな定義を知らない振りして、陰部神経と総称してしまっているのですが、将来、解剖学用語にのっとって、いつの間にか、自分たちが、最重要視しているものが、名前が消えて、悲しい思いや、それ以前の研究の積み重ねが、無視される時代が来るかもしれませんね。でも、陰部神経pudendal nerveという名前に、愛着もあるのです。それゆえに、解剖学的名称と少しずれているのですが、愛着を持つことがいけないのか、あるいは、最初に、臨床家でそう呼んだ人がただただ誤っただけなのか知りませんが、立場立場で、理に合わないことはあるのですね。

そして大事なことをひとつ。

骨盤底筋群は陰部神経に支配されているということは言葉としては正しいのです。なぜなら、私たちは、骨盤底筋群を支配するものを陰部神経と呼んでいるのですから。でも、肛門挙筋や恥骨直腸筋は骨盤底の腹腔側からも神経支配されているといわれていて、私たちが陰部神経と呼んでいる神経とはまた、別の枝なのですね。ですが、解剖学的には無視して呼ぶ「陰部神経」が肛門括約筋を支配するという、ドグマができてしまっているので、別の神経ルートで、肛門括約筋の一種の肛門挙筋や恥骨直腸筋が支配されているという論文は、どうしても、そして、なんとなく、無視されているのが現状で、そのような事実を知らない肛門外科医や大腸外科医が多いのではないかと思うのですが、知らないと思っているのは、私だけなのでしょうか。

なんだか、奥歯に物の挟まったような論旨の展開になんてしまいましたが、このようなことというのは、往々にしてあり、真実を見るためには、承知しておかなくてはいけないことなのですね。

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3. 大腸という言葉を使えば
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5.22歳女性の肛門癌
6. 大腸癌の危険率、そして、検診の確認の甘い罠
7. 直腸カルチノイド
8. 直腸カルチノイドの怪
9. 潰瘍性大腸炎と大腸癌
10. クローン病
11.虚血性大腸炎
12.薬剤性腸炎
13.抗生物質による偽膜性腸炎
14.アメーバ腸炎
15.O-157腸炎
16.トラベラーズ腸炎
17.ノロウイルス腸炎
18.MRSA腸炎
19.骨盤炎、ダグラス窩膿瘍
20.放射線性腸炎
21.恐るべし、放射線治療後の膀胱
22.閉塞性腸炎
23.腸閉塞と例え話、あるいは、例え話の閉塞状況
24.急性虫垂炎の24歳の女性
25.シマウマのような12歳の少女の虫垂炎
26.
卵巣がんのダグラス氏窩転移

27.過敏性大腸症
28.偽性腸閉塞症
29.慢性便秘
30.巨大結腸症とS状結腸過長症
31.肛門病スペシャル
32.肛門病スペシャルの名にふさわしい、ザ裂肛
33.内痔核 その対称性の乱れの話
34.痔と直腸癌
35.内痔核の話を続けましょう
36.痔と直腸癌 痔という病気
37.直腸異物
38.肛門管の話を続けましょう
39.内痔核の分類 Goligher分類
40.骨盤底筋群ということばが好きな理由
41.陰部神経のドグマ
42.陰部神経の新しい検査法の開発には理由がある
43.陰部神経潜時測定で何がわかったのか
44.肛門を評価する(1)マノメトリーという准基本検査の罠
45.肛門を評価する(2)デフェコグラフィー
 Defecography 排便造影)について

46.肛門の“8の字ダンス”
47.ポリープをとってほしかった
48.大腸ポリープに対する切除法 blood patch EMRという方法
49.別稿 大腸ポリープに対する安全な新しいポリペクトミー(EMR)の方法  ブラッドパッチEMR (blood patch EMR)の紹介
50.診療の秘訣 ブラッドパッチEMR
51.打撃フォームを変えるにも等しいこと
52.クリニック
53.
54.消化器外科医の実力
55.セカンドオピニオン ブルース
56.セカンドオピニオン 異聞
57.不信感という、時代のキーワード
58.そう説明してくれればわかります
59.セカンドオピニオン 異聞 裏の裏
60.終わりにー 文系のための医学誌
61.
62.そのほかの疾患:包茎は手術するべきか、受けるべきか。わたしの裏技手術
63.太ることと大腸癌
64.便潜血反応検査が陽性だったのですね
65.ものには旬というものがある
66.直腸癌は疫学的に異なるカテゴリーに属する
67. 大腸癌の原因は肉食???本当に本当?
68.盲腸ポート
68.盲腸ポート
69. 最善を尽くしましょうと請け負っていた外科医が
70. 病気が顔を変える

71. 女性と肛門
(外リンク)
72. 女性と肛門病
73.妊娠と肛門
74. 女性と大腸
75. 女性と大腸癌
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77. 女性と肛門癌
78. 女性と便秘
79. 女性と腹痛
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