the web 大腸・肛門・骨盤底疾患スペシャル 10

【クローン病】

クローン病は、大腸に限らず、口から、肛門までの、消化管のすべてを冒しうる、病気です。この点が潰瘍性大腸炎と違いますね。潰瘍性大腸炎は大腸粘膜のある部位だけに発生するのでしたね。

また、腸の壁を全層性に冒す病気です。全層性とは、壁全部ということですが、血管や脂肪がある間膜側に病変がよっているため、穴が開いてしまうことは、結果として、少ないのですね。ちなみに、潰瘍性大腸炎は、大腸粘膜だけの深さですよ。これも相違点ですね。

 

クローン病が大腸に発生すると、潰瘍性大腸炎なのか大腸クローンなのか、鑑別診断が難しくなるのですね。

 

道草になりますが、(「鑑別診断」とは、二つ以上の診断名を考えてそのどちらかかを検討して診断することだったですね。この鑑別診断、つまり、候補となる疾患を列挙してそのどれに当てはまるかを考えるという、施行プロセスは、真理を追究しようつる科学的な思考法とは、かなり、精神土壌的に異なりますね。わたしは、学生時代、この考え方に、なかなか、なじめませんでした。なぜ、最初から、施行範囲を限定して、物事を考えるのだろうと、なじめなかったのです。

これでは、新しい発見は出来ませんよね。

しかし、臨床医としては、この施行プロセスはとても大事なのです。患者さんを診察して治す場合、世界初の疾患の発見となるかもしれないことを考えて診察するより、確率的にずっと高い可能性の疾患ではないかと考えて診察を進めていくほうが、合理的で、誤診もないのですね。これは、ひずめの音を聞いてシマウマを思うことを戒めるのと同じです。別の項で説明しましたね。)

 

大腸クローン

10歳代の若者によくみられます。小腸の末端(回腸末端)に良くおこりますが、消化管のどこにもおこり得て、非連続性(飛び飛びに)発生します。

原因は良くわかっていません。

潰瘍性大腸炎は、粘血便の症状が良くおこるのですが、大腸クローンでは、そのような出血の症状が出ることは、比較的少ないような印象です。

クローン病の診断が下るまえに、口内炎やアフタをわずらっていることが多いのも特徴でしょう。

それから、お尻に、複雑な病変、痔瘻などを起こしてきたり、あるいは、わずらったことがあったりということは、よくあります。ですから、若い患者さんで、肛門病の方をみたら、心の片隅に、クローン病も置いて、診察するといいですねよ。

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  目次
Home.
1.なぜ、大腸・肛門・骨盤底の疾患に特化したホームページを作ろうとしたのか?
2. 大腸ポリープがありますよ、といわれたら
3. 大腸という言葉を使えば
4.大腸癌の話
5.22歳女性の肛門癌
6. 大腸癌の危険率、そして、検診の確認の甘い罠
7. 直腸カルチノイド
8. 直腸カルチノイドの怪
9. 潰瘍性大腸炎と大腸癌
10. クローン病
11.虚血性大腸炎
12.薬剤性腸炎
13.抗生物質による偽膜性腸炎
14.アメーバ腸炎
15.O-157腸炎
16.トラベラーズ腸炎
17.ノロウイルス腸炎
18.MRSA腸炎
19.骨盤炎、ダグラス窩膿瘍
20.放射線性腸炎
21.恐るべし、放射線治療後の膀胱
22.閉塞性腸炎
23.腸閉塞と例え話、あるいは、例え話の閉塞状況
24.急性虫垂炎の24歳の女性
25.シマウマのような12歳の少女の虫垂炎
26.
卵巣がんのダグラス氏窩転移

27.過敏性大腸症
28.偽性腸閉塞症
29.慢性便秘
30.巨大結腸症とS状結腸過長症
31.肛門病スペシャル
32.肛門病スペシャルの名にふさわしい、ザ裂肛
33.内痔核 その対称性の乱れの話
34.痔と直腸癌
35.内痔核の話を続けましょう
36.痔と直腸癌 痔という病気
37.直腸異物
38.肛門管の話を続けましょう
39.内痔核の分類 Goligher分類
40.骨盤底筋群ということばが好きな理由
41.陰部神経のドグマ
42.陰部神経の新しい検査法の開発には理由がある
43.陰部神経潜時測定で何がわかったのか
44.肛門を評価する(1)マノメトリーという准基本検査の罠
45.肛門を評価する(2)デフェコグラフィー
 Defecography 排便造影)について

46.肛門の“8の字ダンス”
47.ポリープをとってほしかった
48.大腸ポリープに対する切除法 blood patch EMRという方法
49.別稿 大腸ポリープに対する安全な新しいポリペクトミー(EMR)の方法  ブラッドパッチEMR (blood patch EMR)の紹介
50.診療の秘訣 ブラッドパッチEMR
51.打撃フォームを変えるにも等しいこと
52.クリニック
53.
54.消化器外科医の実力
55.セカンドオピニオン ブルース
56.セカンドオピニオン 異聞
57.不信感という、時代のキーワード
58.そう説明してくれればわかります
59.セカンドオピニオン 異聞 裏の裏
60.終わりにー 文系のための医学誌
61.
62.そのほかの疾患:包茎は手術するべきか、受けるべきか。わたしの裏技手術
63.太ることと大腸癌
64.便潜血反応検査が陽性だったのですね
65.ものには旬というものがある
66.直腸癌は疫学的に異なるカテゴリーに属する
67. 大腸癌の原因は肉食???本当に本当?
68.盲腸ポート
68.盲腸ポート
69. 最善を尽くしましょうと請け負っていた外科医が
70. 病気が顔を変える

71. 女性と肛門
(外リンク)
72. 女性と肛門病
73.妊娠と肛門
74. 女性と大腸
75. 女性と大腸癌
76. 女性と直腸癌
77. 女性と肛門癌
78. 女性と便秘
79. 女性と腹痛
80. 女性と大腸内視鏡検査

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連絡先: author@jspecialjapan.com  さいたま新開橋クリニック 大腸肛門ペルビックフロアーセンター (? 048−795-4762) all rights reserved

 


大腸肛門骨盤底スペシャル の目次

Home.
1.なぜ、大腸・肛門・骨盤底の疾患に特化したホームページを作ろうとしたのか?
2. 大腸ポリープがありますよ、といわれたら
3. 大腸という言葉を使えば
4.大腸癌の話
5.22歳女性の肛門癌
6. 大腸癌の危険率、そして、検診の確認の甘い罠
7. 直腸カルチノイド
8. 直腸カルチノイドの怪
9. 潰瘍性大腸炎と大腸癌
10. クローン病
11.虚血性大腸炎
12.薬剤性腸炎
13.抗生物質による偽膜性腸炎
14.アメーバ腸炎
15.O-157腸炎
16.トラベラーズ腸炎(旅行者腸炎)
17.ノロウイルス腸炎
18.MRSA腸炎
19.骨盤炎、ダグラス窩膿瘍
20.放射線性腸炎
21.恐るべし、放射線治療後の膀胱
22.閉塞性腸炎
23.腸閉塞と例え話、あるいは、例え話の閉塞状況
24.急性虫垂炎の24歳の女性
25.シマウマのような12歳の少女の虫垂炎
26.
卵巣がんのダグラス氏窩転移

27.過敏性大腸症
28.偽性腸閉塞症
29.慢性便秘
30.巨大結腸症とS状結腸過長症
31.肛門病スペシャル
32.肛門病スペシャルの名にふさわしい、ザ裂肛
33.内痔核 その対称性の乱れの話
34.痔と直腸癌
35.内痔核の話を続けましょう
36.痔と直腸癌 痔という病気
37.直腸異物
38.肛門管の話を続けましょう
39.内痔核の分類 Goligher分類
40.骨盤底筋群ということばが好きな理由
41.陰部神経のドグマ
42.陰部神経の新しい検査法の開発には理由がある
43.陰部神経潜時測定で何がわかったのか
44.肛門を評価する(1)マノメトリーという准基本検査の罠
45.肛門を評価する(2)デフェコグラフィー
 Defecography 排便造影)について

46.肛門の“8の字ダンス”
47.ポリープをとってほしかった
48.大腸ポリープに対する切除法 blood patch EMRという方法
49.別稿 大腸ポリープに対する安全な新しいポリペクトミー(EMR)の方法  ブラッドパッチEMR (blood patch EMR)の紹介
50.診療の秘訣 ブラッドパッチEMR
51.打撃フォームを変えるにも等しいこと
52.クリニック
53.
54.消化器外科医の実力
55.セカンドオピニオン ブルース
56.セカンドオピニオン 異聞
57.不信感という、時代のキーワード
58.そう説明してくれればわかります
59.セカンドオピニオン 異聞 裏の裏
60.終わりにー 文系のための医学誌
61.
62.そのほかの疾患:包茎は手術するべきか、受けるべきか。わたしの裏技手術
63.太ることと大腸癌
64.便潜血反応検査が陽性だったのですね
65.ものには旬というものがある

66.直腸癌は疫学的に異なるカテゴリーに属する
67. 大腸癌の原因は肉食???本当に本当?
68.盲腸ポート
68.盲腸ポート
69. 最善を尽くしましょうと請け負っていた外科医が
70. 病気が顔を変える

71. 女性と肛門
(外リンク)
72. 女性と肛門病
73.妊娠と肛門
74. 女性と大腸
75. 女性と大腸癌
76. 女性と直腸癌
77. 女性と肛門癌
78. 女性と便秘
79. 女性と腹痛
80. 女性と大腸内視鏡検査

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監修:さいたま新開橋クリニック